ねことのひととき

ねこに癒される日々

うれしい気持ち   記録27

60歳で脳梗塞を発症。現在77歳認知症発動中のじじ様。わがまま、ストーカー、暴力、挙動
不審に驚きばかりの日々です。


親としての威厳が失われていくのは哀しいものですが、親も人間だと改めて感じ、見つめな


おすことばかりです。親子という近い立場ゆえ苛立ちが爆発したり、ひどい言葉を発して


と後々で後悔することが多い中、考えや気持ち、今まで生きてきた環境、様々な想いを知る


事が出来るような気がします


認知症は治らない病気、将来80歳以上の大半の人が発症すると言われています。


私の父も認知症の診断を受けています。脳の中で何が起こっているかわかりませんが、 何


かをする、行動する、の前に何か理由、原因が必ずあると思っています。じじ様は人間の本


能の心思うまま行動するのです。



うれしいな(^^♪



最近はなんとなく調子が良いじじ様。


息抜きに 短時間バイトを始めたばば様が 今日は楽しそうにバイトに


行った為 じじ様は家の中をパトロール中だ。


たまに 猫に威嚇され


「すみません」


とあやまるじじ様の声が聞こえてくる。


台所でお昼ご飯の支度を始めると つかさずじじ様登場。


ん~、邪魔だ!


「なあに?」


と聞くと、


じじ様は脳梗塞 及び認知症の診断の為 言葉がうまく出てこない。


しきりに 手で何かの形を作り伝えようとする。


よく わからないので 


「あ~、それね、うんうん」


とわかったような口ぶりをすると、じじ様は伝わったと思い 安心して落ち着く。


いつも それで落ち着くのだから たいした事でもないのだろう。


だが 今日は 違った。


「袋に入った・・・」


と手で袋の形を作り上げる。


「あれ、あれはどこにいったかな・・・」


何度も聞いてくるじじ様。


はてはて、何度も聞かれると気になるもので。


真剣に考えてみる事にした。


じじ様は 袋を開ける仕草もしていた。


そして 時間は10時。


・・・そっか。


おやつ 出すの忘れてた。


わかってあげれないのが 申し訳なくて、


そっと お皿に じじ様が最近お気に入りの袋入りサブレを3袋のせて


コーヒーと一緒に居間のこたつの上に置いておいた。


家のパトロールを終え 居間に戻ったじじ様。


「わ~ぁ、うれしいな♬」



とほんとにうれしそうな声が聞こえた。


じじ様、すまん、私も忘れる事があるのだ。


だが、そんなに喜ばれると もっと美味しいおやつを見つけてこないとな。。。


その日の夜中。


またもや じじ様に認知症の症状が爆発した。


どうも目がさえて眠れないらしい。


もう3時間ほど 話続けている。


疲れ果てた ばば様が時計を指さし 


「もう 1時よ(夜中)」


じじ様は時計を見て答える。


「おー、そんな事もあるのか」 と。


そんなことは毎日あります。毎日夜中の1時は来るんです。


猫さんたちも何事かと 集まってきました。


じじ様猫さんたちをなでながら


「えらくなったな・・・」


と 猫さんたちにも話しかける。


「あら、じじ様は猫さんたちには優しいのね」


とわざとらしく言うばば様。


「あ~、こいつら(猫さんたち)は人間みるからな


はっ?!


じじ様に言われたくないよ、ったく。。。。


じじ様は寝る様子がなく、冷蔵庫を開けたり閉めたり。


必殺技 を出すしかない!!


隠しておいた じじ様の大好きなビスケットのお菓子を袋ごと渡し、


「全部 食べたら もう寝ようか」


と冗談を言ってなだめる。


お菓子を見た途端、やわらかい笑顔のじじ様、大事そうにお菓子の袋を抱えるじじ様。


そっか!


小分けではなく 大きな袋のまま全部のお菓子が欲しかったのね。


3時間も周りを巻き込んだことなんて なかったかのごとく


もう、夜中だから早く寝なさい!


と家族みんなの顔を見て 指示するじじ様。


はいはい・・・・。


「猫さんたちも早く2階に行きなさい!!」


うちは平家なので 2階はありません。


みんなが部屋に戻った後、お菓子を1人占めしたじじ様だった。。。。