ねことのひととき

ねこに癒される日々

いざ、模様替え!!

暖かくなると うちではいろんな虫が活動し始めます。


悪さをするわけではないので、気にしなければいいのですが


廊下にナメクジさん、台所に蟻の行列、庭にはハチの巣まで下がっています。


何日か前は猫さんたちが楽しく遊んでた蜘蛛さんは次の日バラバラの姿に・・・


毎年現れる家の守り主ヤモリさんは朝から私の枕元に仰向けのまま亡くなっていました。


猫さんからのおすそ分けだと思います。


見過ごせないのはごきさんです。


名前を出すのも鳥肌がたつのでアルファベットGで今後表示します。


まだ生まれたては潰せます!これが成長期になると、もう無理なのです。


今は便利な強力駆除剤が効き目絶大ですが、古い家は食料豊富(虫)で次々と現れるのです。


こわい。。。。


Gさんは人間の次にしぶといので 食料を減らす方法をとります。


大掃除です。


もちろん駆除剤も使っています。


ということで ついでに


ド素人ながらもプチリフォームに挑戦。


カントリー風にするか、お洒落なヨーロピアンにするか。


まずは 家の中を見回って・・・


全体的に暗い!


やっぱり 何十年もそのままの壁のせい?!


あと、茶色シミだらけのふすまの張替、破れてボロボロの網戸、


トイレのドアに床、タイルの崩れかけたお風呂、油汚れのベトベトがあらゆる所にひっっい


ているキッチン、祖父が生きているときからある冷蔵庫は少なく見積もっても30年以上・・・


見回っただけで 撃沈!!


なんだかリフォームの御見積りをお願いした方が早いかも。


でもお金ないし・・・


家全体が修理するところだらけで、ヨーロピアンどころじゃない。


とりあえず 外の葉っぱを掃いて今日は掃除した気分で終わった。


天井を見ながら、思う。


これは かなり時間がかかるな・・・


Gさん VS 体力+お金  


どちらをとるか。


もちろん体力⁺お金。Gさんほど怖いものはない('_')


よし!じじ様が退院するまでに 家の中の景色を変えて住みやすくしてあげよう。


頑張ろう、プチリフォーム。


「うわ~」


娘の低い大きな声。


どうしたの?聞くと


「ばば様がGさんを手でつかんで外に放り投げた!!


ばば様 あなたは最強です・・・・・・

おむかえ・・・

病院の廊下に貼ってある ポスターを1枚ずつ暇つぶしにみていると、


その中の1枚に気になる文書があった。


入院は6ヶ月まで と。


主治医に聞いてみると、


治療期間の目安が6ヶ月とのことで その時の状態ではそれ以上でも治療を続けることは


ある。と。入院は 薬の調整、リハビリ、が主になりますので もちろん薬の調整が出来て


ある程度体調が落ち着いてきたなら施設、もしくは自宅介護になると思います。


あ~、そうか、そうだよね、ずっと入院しているわけにはいかないよね・・・・


施設か。。。。お金ないな"(-""-)"


自宅介護。 ま、じじ様のおかげでいろいろ認知症に関して勉強したから


心の準備さえできていれば なんとかなるか。


先は長いな


と のんびり考えていると


じじ様のお見舞いが終わってばば様が不思議そうな顔をして待合室に戻ってきた。


「どうした?」


ばば様に聞くと


「じじ様が6月、6月って何回も言うの。


 もしかしたら・・・・」


「もしかしたら?何?」


「6月にお迎えが来るかも!」


何故・・?そう思う根拠を教えてくれ。


 「だって、ほら昨日亡くなったばあちゃんの夢見たし」


 そんなん、知らないし!


 「じじ様何回も6月って言うし、もう近々だと思う」


 多分、違うと思う。


 説明が面倒なので ばば様に廊下に貼ってあるポスターを見せた。


 ばば様は目を大きくしてポスターの前で立ちすくんでる。何回も確認しているように


 指で何かを数えている。


 私のところに来ると、さっきの顔とはうってかわって 落胆そのものだ。


 「・・・あと1ヶ月もないね」


 そう、じじ様が入院したのは1月12日。


 じじ様は6月ではなく6ヶ月と言いたかったのだと思う。


 きっと 看護婦さんか何かが話しているのを聞いていたのかも。


 6カ月後は7月12日。タイムリミットが1ヶ月切ったのだ。


 帰りの車の中


 「施設は高いもんね・・・」


 「自宅介護しかないよね・・・」


 「明日からじじ様の部屋掃除して片付けておかないと・・・」


 ばば様は虚ろ顔ひとり呟いていた


 感情が素直に言動にでるばば様はなかなかいいリアクションをしてくれる。


 認知症の症状を何もわかっていなかったときに比べて じじ様が家に帰ってきても 今度 


 はなんだか大丈夫そうな気がする。


 病院のベットの上でずっと点滴状態が半年も続いて 足の筋肉がなくなり今は歩くことは


 もちろん一人で立つこともできない状態だ。


 家に帰ってきても徘徊はすることはないだろう。


 入院前の好き勝手やんちゃじじ様は大変だった。それに比べると扱いやすい。


 大変だろうけど それが当たり前になれば 気にもならなくなる。


 猫さん3匹もじじ様の遊び相手になってくれるだろうし。


 どうにかなるよ、ばば様。


 そしてばば様の怒りの独り言は続いている。


 ”だれが 6ヶ月って言ったの!!! 期待させておいて( `ー´)ノ”


 勝手に思い込んだばば様の悪言はぶつぶつと続いていく。

君の名は・・・

先週に引き続き、じじ様の見舞い。


今回は孫の診察、じじ様の病院代の支払い(入院費がなんとか払える金額なので


かなり助かります)のついでにじじ様の様子を見ようとばば様を誘った。


期間限定かもしれないが 現実逃避して一人を満喫しているばば様にしっかりと


”じじ様はまだ存在する認識”をたまに思い出してもらわないといけない。


見舞いに行く前日、ばば様は暗かった・・・


気持ちはわかる。今思うと大変な毎日を耐えていたばば様。


じじ様が入院して3ヶ月経ち やっと心の穏やかさが戻ってきた、


そうなると もう耐える心がなくなってしまう。・・・そして現実逃避。


確かに、思い出すのは 毎晩毎晩夜中中暴れて奇妙な行動を起こすじじ様を,



ジッと、布団の上に正座して無言で、悲しそうに見ているばば様の疲れ果てた、後ろ姿。


じじ様の入院中はせめて好きな事をさせてあげたい 。とは思う。


だが じじ様は死んでいるわけではない。


必要以上の健康体で現在も意識はある。


脳が少しばかり 不能な部分があるだけ・・・・


わからなくても 治らなくても せめて1ヶ月に1回くらいは顔をみに行って


あげてほしい。



面会は2人までと決まっている。


私は車で待機し、ばば様と孫がいざ、じじ様のもとへ出陣。


15分後。


ばば様と孫が笑いながら車の方へ歩いてくる。


じじ様に会ったばば様はホッとしたのか 満面な笑い顔で


「クロ(猫)の写真みせたら ”クロ”ってわかったのよ、じじ様」


「へ~、認知が治った?」


「それが 私は?とじじ様に聞くと 言葉が出なくなって私の顔をみながら


首をかしげるの」


とばば様はじじ様に忘れられているのが嬉しいのか、それともじじ様の顔を


見て安心したのか、笑って話す。


「いいじゃん、生きて元気?そうなら。」


「うん、そうね。」


「あ~、でもばば様はじじ様にとってクロ(猫)以下の記憶だったんだ。」


「そうなのよ、」


「人間より猫は偉大なのよ」


大の猫好きな私にとっては確かに人間より尊い存在ではある。


「反対に覚えていて”家に帰る”って言われても困るから、いいよ」


強がりなばば様だ。


「元気そうで良かった。。。」


ばば様は遠くを見ながら言う。


いや、元気でないから入院しているんだけど・・


「ずっと こんな感じのじじ様なら 家に帰ってきても大丈夫かな・・・」


ばば様はまた簡単に、怖いことをいう。


入院しているから 現在穏やかに過ごせるのであって 自宅介護!なんて


どんなに大変なことか。


まっ、そうなったらなったでしょうがないから受け止めるしかないけど。


ばば様の何も考えずの前向きパワーは周りを巻き込む。


は~っ。


先を考えると皺が増える。


何も考えないでおこう。前進あるのみ。


「じじ様も病院で退屈だろうし。。」


と、ばば様は言う。


いや、病院が一番安全なのだ、気持ち的にも。家族的にも。



参考までに。


入院費(1ヶ月)
 入院料・・・・・・・・37395円
 リハビリテーション・・・2000円
 精神科専門療法・・・・・750円
         合計  40145円
 食事代・・・・・・・・・59100円
         合計  59100円
 *総合計    99245円


介護3,及び後期高齢者医療制度等
 負担額 病院代  40145円→15000円
     食事代  59100円→9000円
  *合計  24000円
但し、
  洗濯代・・・・6600円
  おむつ代・・・14510円
  散髪代・・・・1650円
      合計 22760円 は別途に必要。


最終支払い合計は 46760円


  いまのところはなんとかなりそうです。。。。