ねことのひととき

ねこに癒される日々

絶望  記録58 カウント1

60歳で脳梗塞を発症。現在77歳認知症発動中のじじ様。わがまま、ストーカー、暴力、挙動
不審に驚きばかりの日々です。
   
親としての威厳が失われていくのは哀しいものですが、親も人間だと改めて感じ、見つめな
  
おすことばかりです。親子という近い立場ゆえ苛立ちが爆発したり、ひどい言葉を発し


と後々で後悔することが多い中、考えや気持ち、今まで生きてきた環境、様々な想いを知る


事が出来るような気がします


認知症は治らない病気、将来80歳以上の大半の人が発症すると言われています。


私の父も認知症の診断を受けています。脳の中で何が起こっているかわかりませんが、 何


かをする、行動する、の前に何か理由、原因が必ずあると思っています。じじ様は人間の本


能の心思うまま行動するのです。



前日


1月11日 木 曜日


入院するにあたって、持ち物にはすべて名前を記入。


当たり前だが、タオルならまだしも靴下やら下着やらは面倒らしい。


せめてもの償い?に名前を刺繍で施しているばば様、3つ目でダウン。


ただ マジックで書いていれば良いのに。


「素直に入院できるかな・・・」


とまだ入院の事実を半信半疑のばば様。


「入院した方が 周りの為になるし、何よりじじ様本人の為だから。


病院は安全だし、人もたくさんいるから 案外良くなっていくかもよ」


覚悟を決めるようばば様に言う。ついでに自分の気持ちにも言い聞かせる。


そう言うと


「良くなって、すぐに退院されても・・困るな


「無事入院できたら、 掃除して尿くさいのは全部捨ててしまわないとね」


「じじ様のお布団に、服も全部。」


と もう 大掃除気分。


ばば様、気持ち切り替え早すぎ。。。


もう 二度とじじ様が家に帰ってこないような気持でいる。


顔の色も昨日と違い血色がいい。


ばば様 浮かれすぎ。


「明日からの入院はじじ様の薬の調整のための 保護入院だから


 薬が合えば すぐに退院するよ」


と、ばば様を絶望に追いやってあげた。


あまりに嬉しさ全開なので 少し意地悪です。


「えっ、帰ってくるの? 


 ・・・帰ってきてもね・・」


ばば様 瞬時にシュン・・・・


ばば様、昨日、じじ様がいなくなると寂しいって言ってたよね、もう忘れたの?


ま、嘘ではない。 すぐすぐには退院はしないだろうけど、いつかは家に帰って


来ると思う。


今回の入院は 専門医療機関、地域拠点型認知症疾患医療センターの指定を受けている


病院で じじ様は保護入院、薬の調整と周辺症状への急性期対応 となる。


脳に強い影響を及ぼす薬を避ける為、担当医は少しづつ調整して下さるらしい。


病院では高額医療、高齢者介護保険が使える、年金がほぼない上に借金はあっても


貯蓄はないじじ様。


なんとか家族で少しずつ出しあっていけば入院費も払えそうだ。


認知症の介護も大変だけど、現実お金の不安も大変だ。


薬の調整が出来て退院しても 調べた限りうちから施設に行くお金は算出できない。


ということは 将来的には家で介護。となる。


今の状態よりは大人しくなっているのを期待するが 完全介護は免れない。


先を考えてもどうしようもないが 考えると先が見えない。


介護は大変だから お国の制度や補助を使って楽をして下さい、と言っているが、


まだまだ課題はたくさんありそうです。


本当にその場を毎日体験しないとわからないことだらけ。


体力、お金、精神力、それと感情。


いろんなものが飛び交う。1日が24時間という感覚さえわからなくなるのだ。


確かにいろいろな制度や補助は有難かった。


勉強になったのは 知識と人の優しさだ。


知っているのと知らないのでは大きな違いが出てくる。


他人からの話でもネットでもいい、頭に入れる事により対応がより濃度が増す。


院前日。


人間というのは不思議で面白いものだとつくづく思う。


じじ様が記憶がまともに発動し、今まで何事もなかったかのように以前と同じように


普通に話始める。


会話が出来るのだ。


明日からの入院が取り消しになるくらい 普通に穏やかだ。


やばい・・・


騙されるな、、、、。


それでも尚、もしかしたら 元のじじ様に戻るのではないか、特例があるのではないか、


初めて認知症から回復した人と認定されるのでないか、と期待してしまう。


じじ様はそんな稀な偉大な人ではない!と断言できるのに。


鬼になろう。


心を鬼にしてじじ様の為、薬を調整してもらう のが第一だ。


とにかく、 今週末は大掃除だな!!


は~、やっぱり血筋か、、、ばば様と思考が同じになってる。